2015/04/02

特集 「Algernon Cadwallader」

Act: 2007-2012
Country: Pennsylvania, US

何を今更、って思う方はきっと生粋のEmo好きなんでしょう。
僕もこのバンドをきっかけに様々なEmoバンドを知ることになりました。
どんなバンドか気になる方、まずは曲を聴いてみましょう。


初めて聴いた方はどういう感想を持つんでしょうか、気になりますねぇ。
さてこのバンド、アメリカはPennsylvaniaのPhiladelphiaというところから飛び出したバンドです。時期によってメンバーは3人だったり4人だったりしました。最終的には3人だったかな。アルバム2枚にEPやスプリットを数枚出しています。
結成は2005年なのでもし今日まで活動していればちょうど10周年にあたりますね。・・・ん?もしかして再結成あるんじゃないの?今気付いちゃったよ10周年・・・
はい、リユニオンしてくれたら最高に嬉しいというわけです。そのくらい好きなバンドです。
彼らが2007年から本格的に注目され始め、これを機にEmo Revivalが起こったと言っても過言ではないですね。僕が追いかけているUS音楽シーンにとってはとんでもない存在感と影響力を残していきました。
彼らの音楽的な特徴は、清涼感を保った複雑に絡み合うGt.のアルペジオ、タッピングとフィンガーピッキング(指弾き)を駆使したMath Rock的な技をこれでもかとばかりに魅せつけてきます。要するにテクニカルということです。しかし、難しいことをやるバンドってなんか聴きにくいなぁなんて思うことありませんか?リズムが急に変わったり、逆に騒々しく感じてしまったり。
しかし、彼らの場合リズム隊はびっくりするくらいシンプルなのでそういった気難しさは一切ありません。メンバーのキャラも相まって、非常にコミカルです。Ba./Vo.というのもあり、多少の転調や変拍子があっても気にならない程度のアレンジになっています。


Emoっていうと”悲しい”とか”暗い”とかいうイメージを持つ方もいると思います。あながち間違いでもありません。そういったサウンドを意図的に自分たちのスタイルにしているバンドも多いです。Algernon Cadwalladerの場合はそういった暗さよりも、全員で合唱できライブが楽しくなるような曲の方が多くそういった意味では明るい曲調が目立っています。
しかし一方でVo.のPeterによるへなちょこな歌い回しや、時には音程が取れずに声が裏返っちゃったり、またある時には叫びつつメロディを歌うスタイル、ここにエモさが際立ってくるんですよね。決して上手いとは言えないです、歌唱力でいったら人並程度でしょうか。だからこその良さ、そしてこれが真にEmoの姿だと捉えている人もEmoファンには多いと思います。

イントロのBa.が鳴った瞬間の画面左に映る2人の男に注目してみてください。これですよ。ものすごくピュアでしょ。これすごく良い映像です。音楽で人が喜ぶ瞬間をまさに映し出していますよね。

突然ですが、Cap'n Jazzというバンドです。このバンドは90年代に活動していたグループで、それこそEmoを語るうえでは外せないバンドです。
どこか似ていませんか?Gt.の感じもそうですがVo,がまるで同じ人みたいですよね。そうなんです、90年代のEmoが好きでAlgernon Cadwalladerを初めて聴いた方の多くはだいたいこのCap'n Jazzを引き合いに出してきます。それだけに留まらず、海外のレビューサイトにおいても必ずCap'n Jazzの名前が出されるほど瓜二つなんですね。そしてAlgernon CadwalladerがEmo Revivalの火付け役として言われる由縁がそこにあります。



Algernon Cadwalladerとともに頭角を現した同期とも呼べるバンドがいます。それがSnowingとGlocca Morraです。この3バンドは出身地が同じということもあって、非常に交流の深い間柄としても知られています。いずれのバンドも活動は終了していますが、Emo Revivalにおいて重要なバンドだと思います。御三家と言ってもいいくらいです。入門としてまずこの3バンドをおさえておけば会話に困ることは無いでしょう。






Algernon Cadwalladerが解散した後もそれぞれ色々なバンドで活動中です。上からMike Bell & The Movies/Business Models/Acid And Dogs/Stable Boys/Hop Alongとなっています。Stable Boysに至っては、上述の3バンドAlgernon Cadwallader/Snowing/Glocca Morraのメンバーで結成された4人組のバンドです。Hop AlongはGt.のJoeが加入していますね。彼のGt.プレーはすごいです。

で、急になんでこんな記事を書こうと思ったかというとですね。Algernon Cadwalladerのライブ映像を見ていてJoeのGt.の上手さを改めて思い知らされたわけですよ。本当にすげぇやと。むしろここで一番言いたいことはそこなんです(笑)それだけブログに貼りつけておしまいにしようと思ったんですが、どうせならAlgernon Cadwalladerのこともまとめてしまおうということでこんな記事を作ってみたわけです。

いやぁ、JoeのGt.はマジですごい。

Matthew Frank(ex-Loose Lips Sink Ships, Lifted Bells, T/T/T)もすごいプレイヤーですね。個人的にはJoeとMatthewは二大ギタリストです。お互いタイプが違います。Joeはとにかく遊びまくるし、Matthewは堅実に弾き倒すといったかんじに。いつかこの二人が同じバンドでプレーする姿を見たいものです。

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